抜歯宣告からの救出 萎縮診療の問題 その4 最終冠装着

■今までの一連の治療の流れ

初診時 根尖部の黒い影(根尖病変)

Ca(OH)2製剤注入後4か月 根尖病変の明らかな縮小

根管充填時

最終冠装着に先立ちファイバーポストコアを装着

ファイバーポストコア装着時の口腔内写真

連結された最終冠を

歯科用セメントにて装着して終了。

かくして、この3本の歯は、2件の歯科医院での抜歯宣告から救出された。

治療着手~根管充填まで、約540分(1本あたり3時間)だった。

 

※若手歯科医師向け※

咬合・歯列の成熟していない若年者に対して連結冠を装着することは、長期的に連結部が歯列の連続性から逸脱する危険があるので極力避けたい。

しかし今回の症例においては、歯根破折の危険性の観点から連結冠のほうが有利と判断した。

単冠補綴か連結冠補綴か の選択は各症例で判断している。

ブンケン ロンブン データ エビデンス では、連結冠による歯根破折防止効果はないとされているようだが、自身の臨床現場感覚ではそうは思えない。

また、患者の現時点での咬合・歯列はほぼ完璧であるので(ココ以外はノンカリエス歯並びほぼ問題なし)、今後歯列の不連続化が生じるようであれば、咬合・歯列の熟成後に矯正治療を行うと、保護者に説明した。