矯正治療の目的

先日、ある方とお話をしていた中で

「矯正治療かぁ・・。若ければ考えるけどね。もう歳だし、見栄えはそんなに気にしないからね~」

こんな言葉がありました。

これを聞いた時に
「あ、これは歯の矯正に関して誤解があるのかも知れない」と感じたため、強く印象に残ったのです。

おそらく大多数の方が、歯の矯正治療と聞くと、「歯並びを治して、見栄えを良くする治療」というイメージを持たれるかと思います。

実際に、このイメージは正解ではありますが、矯正治療の目的を完璧に説明しているかと問われれば、答えは「NO」です。

実際に私が患者さんに矯正治療のご案内をする場合、「歯並びを治し、よく噛めるような環境を作ること」、ここに重点を置いてお話をしています。

そして、よく噛める歯並びを実現できれば、自然と見栄えも良くなるものです。

「他人から見える、もしくは自分で鏡を見る範囲で見栄えが良ければそれでOK」としてしまえば、極端な話、前歯あたりがキレイに並んでいれば、それで良しとなってしまいます。

しかし、いくら見栄えが良くても「よく噛める」という環境が整っていなければ、食事に影響が出てしまい、ひいては健康にも悪影響を及ぼしかねません。

ですから、私としては若年者に限らず、成人以降の方であっても、必要性があると判断すれば矯正治療のご案内致します。

「よく噛めて、食事が楽しい。」→「健康的で幸せな人生を送れる」

これは、年齢に限らず、全ての方にとって大切なことだと言えます。

ただし、矯正治療を始める年齢というのは、若いうちの方が好ましいというのは事実です。

それは、歯の移動のしやすさ等 歯科医学的な観点からもそうですが、矯正治療によって快適な口腔内環境を得られてから後の人生が長ければ長いほど実生活で得られる恩恵が大きいからです。

「芸能人は歯が命」
こんなフレーズを耳にした方がおられるかも知れません。

「芸能人だから見栄えが良くないとね!」という感じを強く受けますが、そんなことはありません。

全ての方にとって、「よく噛めて見栄えの良い歯並び」は、まさに「命」なのです。