原因不明の歯の痛み(TCH:歯列接触癖)その2
THCへの処置は…
前回の続きです。
実は、私自身がコレになっています。私の場合、このTCHによって下の前歯が痛くなりました。
ある日、下の前歯が痛いことを自覚しました。ただ、自身が歯科医師でよかったのですが、痛みの“質”が判別できました。虫歯が進行したときの痛みや、歯を無麻酔で削った時の痛み(鋭いズキズキという痛み)ではなく、矯正治療の装置を入れた直後のような、何らかの外的圧迫力を持続的に受けた様な痛みなのです。(鈍いジンジンする痛み)
しかし、鏡で見ても虫歯はないし欠けてもいません。口腔内写真やレントゲン写真で診断しても“異常なし”でした。
私自身はこの症例を『TCHによる歯牙の痛み』と診断しました。
その処置法ですが 『ありません』
患者である私自身がTCHを自覚して、自分自身でTCHをやめるしかないのです。
『歯科医師が何か処置をして、痛みを止めてくれる』という発想は、TCHには通用しません。
コレが理解できないと、
患者側は、『はやく何とか痛みを止めてくれ!!!』と強く要求するようになり、医療側は、コレにほだされてしまい、疑問を抱きながらも歯を削ったり、神経をとってしまったり、極端な場合は抜歯してしまう事もありうるのです。
このような処置介入を行っても、TCH自体が解決されていないので全く症状は改善されません。
次回以降へ続く